司法書士の年収は「働き方」で大きく変わりますが、開業者にとってさらに重要なのが「どの業務を、どれだけ受任するか」です。
相続登記・不動産登記・商業登記・債務整理・成年後見――業務ごとに報酬単価は異なり、その組み合わせ(ポートフォリオ)で収入が決まります。
「登記だけでは食えない」と言われることもありますが、実際は登記に加えて相続・債務整理・成年後見など単価の高い業務を組み合わせれば十分に稼げます。
逆に、何を扱うか決めずに開業すると苦戦しがちです。
そこでこのページでは、扱う業務の月間件数を入れるだけで、開業後の月商・年商・概算所得を試算できる無料シミュレーターを用意しました。
あなたの「稼ぐ設計図」を描いてみましょう。
- 業務別の月間件数から月商・年商を自動計算
- 経費を引いた概算所得(手取り目安)を表示
- 業務の組み合わせで稼ぐ設計図を描ける
司法書士の収入は「どの業務を扱うか」で決まる

司法書士の業務は登記を中心に、相続・債務整理・成年後見・企業法務など多岐にわたります。単価の低い登記だけを薄く扱うと件数をこなしても伸び悩み、単価の高い業務を柱にすると少ない件数でも安定します。
つまり「食える・食えない」は、業務ポートフォリオの設計しだい。開業前にどの業務を主軸にするかを考えることが、収入を左右します。
主要業務の報酬単価の目安

シミュレーターに搭載している主要業務の報酬単価の目安です(日本司法書士会連合会の報酬アンケート等を参考にした代表値)。実際は事務所・地域・難易度で変動します。
| 業務 | 報酬単価の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 相続登記 | 約7万円 | 2024年義務化で需要増。関連業務に広がる |
| 不動産登記(売買・移転) | 約5万円 | 定番業務。不動産会社・金融機関と連携 |
| 商業登記(会社設立) | 約10万円 | 起業家支援。役員変更などで継続収入 |
| 役員変更登記 | 約3万円 | 顧問先からの継続案件になりやすい |
| 債務整理(任意整理1社) | 約4万円/社 | 複数社・件数で積み上がる。広告集客が鍵 |
| 自己破産・個人再生(書類作成) | 約25万円 | 高単価。専門性が必要 |
| 成年後見の申立て | 約10万円 | 高齢化で需要増。後見人就任で継続報酬も |
| 抵当権抹消登記 | 約1.5万円 | 薄利だが件数を稼げる安定業務 |
稼げる「単価の高い業務」

収入を伸ばす核になるのが、単価の高い業務です。代表的なものを見ておきましょう。
・成年後見:申立て+後見人就任で継続報酬。高齢化で需要増。
・商業登記・企業法務:会社設立+役員変更などで継続収入。
・相続登記:義務化で需要拡大。相続関連業務に広がる。
業務ポートフォリオの「組み立て方」

収入を安定させる鍵は、業務を1つに絞りすぎず、柱+サブの組み合わせで設計することです。
・サブ(安定・件数):相続登記・抵当権抹消など、安定して件数を稼げる業務。
・継続収入:後見人就任報酬・顧問先の役員変更登記などで、毎年の安定収入を作る。
たとえば「相続登記を安定の柱に、債務整理と成年後見で単価を上げる」など、地域の需要と自分の強みに合わせて設計します。シミュレーターで件数を動かして、目標月商に届く組み合わせを探してみましょう。
開業初年度〜軌道に乗るまでの収入推移

開業収入は、最初から高いわけではありません。多くの司法書士が次のような推移をたどります。
| 時期 | 月商の目安 | 状況 |
|---|---|---|
| 開業初年度 | 〜25万円程度 | 顧客ゼロから。連携・実績づくりの時期 |
| 2〜3年目 | 25〜60万円 | 紹介やリピートが増え、収入が安定し始める |
| 3〜5年目 | 60〜120万円 | 得意分野が確立し、単価・件数とも伸びる |
| 5年目以降 | 120万円〜 | 専門特化・事務所拡大で高収入も狙える |
最初の1年を乗り切る資金計画と、不動産会社・税理士・金融機関との連携で早く案件を得ることが、軌道に乗せるコツです。
経費と「手取り」の考え方

月商がそのまま手元に残るわけではありません。司法書士の主な経費を押さえておきましょう。
・事務所費:家賃・光熱費(自宅開業なら抑えられる)。
・登録免許税の立替:登記業務では一時的に立替が発生(売上ではない)。
・広告・集客費・備品など。
一般に経費は売上の3割前後が目安。本ツールは経費30%を引いた概算所得を表示します。
専門特化で「収入を伸ばす」

年収の上限を引き上げる王道が、専門特化です。何でも屋より、特定分野の専門家の方が単価も紹介も増えます。
②紹介が増える:「○○なら△△先生」と想起されやすい。
③効率が上がる:同種案件の蓄積でスピードと質が向上。
相続・債務整理・成年後見・企業法務など、需要が安定し単価の高い分野を1つ極めると、収入は大きく伸びます。シミュレーターでも高単価業務の件数を増やすと、月商が跳ね上がるのが分かります。
ケース別・業務ポートフォリオ例
典型的な業務の組み合わせと月商イメージを紹介します。シミュレーターで再現してみてください。
司法書士の収入にまつわる「よくある誤解」
まとめ:業務を設計すれば、収入は見通せる
司法書士の開業収入は、「食えるかどうか」を漠然と不安がるものではなく、「どの業務を、どれだけ受任するか」を設計して見通すものです。登記に相続・債務整理・成年後見などを組み合わせれば、月商50万円・年商600万円超も十分に現実的です。
まずはシミュレーターで、あなたの業務ポートフォリオの収入を試算してみましょう。開業後のイメージが具体化すれば、受験のモチベーションも高まります。その第一歩である「合格」に向けて、今日から動き出しましょう。
司法書士の報酬はどう決まる?
司法書士の報酬は自由化されており、業務の種類・難易度・地域で変わります。報酬の決まり方を知ると、収入設計がしやすくなります。
| 要素 | 報酬への影響 |
|---|---|
| 業務の種類 | 相続・商業登記など種類で単価が異なる |
| 難易度・手間 | 複雑な案件ほど報酬は高くなる |
| 地域 | 都市部と地方で相場に差がある |
| 付加価値 | コンサル要素を加えると単価が上がる |
単純な手続代行だけでなく、相続全体の相談に乗る、会社設立をトータルで支援するといった付加価値をつけると、単価も信頼も上がります。報酬は「手続の対価」から「価値の対価」へ広げられます。
高収益業務を伸ばすには
収入を伸ばす司法書士は、高単価で需要の安定した業務を主軸に据えています。
・商業登記・企業法務:顧問契約で継続収入になる。
・成年後見:高齢社会で需要が拡大している。
これらを軸に、リピートと紹介を増やすのが安定への近道です。
とくに相続分野は、登記だけでなく関連業務まで広げられるため、1件あたりの売上を伸ばしやすい領域です。シミュレーターで業務構成を変えながら、収入の伸ばし方を探りましょう。
開業初期の現実と乗り越え方
独立直後は、すぐに高収入になるわけではありません。顧客と信頼を積み上げる時期を乗り越えることが大切です。
| 時期 | 状況 | 対策 |
|---|---|---|
| 開業初期 | 顧客基盤がなく収入は不安定 | 他士業・不動産会社との連携で案件確保 |
| 軌道に乗る時期 | リピート・紹介が増える | 専門分野を確立し単価を上げる |
| 安定期 | 顧問・相続で継続収入 | 業務を複線化して上限を外す |
開業初期は紹介ネットワークづくりが鍵です。司法書士は不動産・相続で他業種とつながりやすく、連携先を増やすことで案件が安定します。まずはこの時期を乗り越える計画を立てましょう。
よくある質問(FAQ)
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