🎯 結論(先に要点)
公認会計士試験の過去問は、公認会計士・監査審査会の公式サイトで無料ダウンロードできます。
短答式は4科目の問題PDF、論文式は科目別の問題PDFが、年度ごとのページで公開されています。
短答式の正解は合格発表の日に「正解、満点及び配点」として出ます。論文式は模範解答の代わりに「出題の趣旨」が出ます。解説はどちらにも付いていません。
現役の行政書士です(公認会計士ではありません)。
過去問の入手先と試験の数字は、公認会計士・監査審査会の公表資料で確認して書いています。
📋 この記事でわかること
- 短答式・論文式の過去問PDFの入手先(年度別リンク)
- 短答式の正解と、論文式の「出題の趣旨」がある場所
- 古い年度を解くときの注意(法令の基準日・新しい会計基準・英語出題)
- 12月13日の第Ⅰ回・5月23日の第Ⅱ回に向けた過去問の回し方
公認会計士試験の短答式は、2026年12月13日(日)に令和9年第Ⅰ回が行われます。
過去の本試験の問題は、試験を実施する審査会のサイトで無料公開されています。
この記事では、入手の手順と、過去問の使い方を整理します。
過去問は公認会計士・監査審査会のサイトで無料ダウンロードできる
過去問を公開しているのは、公認会計士試験を実施する公認会計士・監査審査会です。
試験のたびに「試験問題及び答案用紙について」というページができ、科目ごとのPDFが並びます。
会員登録や料金は必要ありません。

表1 審査会のサイトで公開されているもの
| 区分 | 公開されるもの | 公開の時期 |
|---|---|---|
| 短答式 | 企業法・管理会計論・監査論・財務会計論の問題PDFと答案用紙 | 試験の翌日ごろ |
| 短答式の正解 | 「正解、満点及び配点」のPDF(試験結果の概要・得点階層分布表と同じページ) | 合格発表の日 |
| 論文式 | 会計学(午前・午後)・監査論・企業法・租税法・選択科目の問題PDFと答案用紙 | 試験の翌日ごろ |
| 論文式の出題の趣旨 | 試験委員が作成した「出題の趣旨」のPDF | 合格発表の日 |
年度ごとの一覧は、審査会の令和8年試験についてと過去の試験結果等のページにあります。
令和8年試験の論文式(8月21日〜23日)の問題は、すでに掲載されています。
論文式の出題の趣旨は、11月20日(金)予定の合格発表の日に公表される見込みです。
短答式の過去問|直近3年・6回分のリンク
短答式は、12月の第Ⅰ回と5月の第Ⅱ回の年2回です。
直近3年分のページを、回ごとにまとめました。問題と正解は別のページにあります。
表2 短答式の試験問題と正解(審査会のページへのリンク)
| 回(試験日) | 問題・答案用紙 | 正解・配点 |
|---|---|---|
| 令和8年 第Ⅱ回(2026年5月24日) | 試験問題 | 合格発表等(正解) |
| 令和8年 第Ⅰ回(2025年12月14日) | 試験問題 | 合格発表等(正解) |
| 令和7年 第Ⅱ回(2025年5月25日) | 試験問題 | 合格発表等(正解) |
| 令和7年 第Ⅰ回(2024年12月8日) | 試験問題 | 合格発表等(正解) |
| 令和6年 第Ⅱ回 | 試験問題 | 合格発表等(正解) |
| 令和6年 第Ⅰ回(2023年12月10日) | 試験問題 | 合格発表等(正解) |
令和8年第Ⅱ回は、PDFへの直リンクも置いておきます。企業法/管理会計論/監査論/財務会計論/正解、満点及び配点
令和6年第Ⅰ回のページには、管理会計論の表紙の配点の記載についての訂正が添えられています。採点の前に、ページの注記も読んでおきます。
論文式の過去問|直近3年分のリンク
表3 論文式の試験問題と出題の趣旨(審査会のページへのリンク)
| 年 | 問題・答案用紙 | 出題の趣旨 |
|---|---|---|
| 令和8年(2026年8月21日〜23日) | 試験問題 | 合格発表の日(11月20日予定)に公表の見込み |
| 令和7年 | 試験問題 | 出題の趣旨 |
| 令和6年(2024年8月16日〜18日) | 試験問題 | 出題の趣旨 |
令和8年の論文式は、選択科目(経営学・経済学・民法・統計学)が科目ごとに別のPDFです。
令和6年は、選択科目の4科目が1つのPDFにまとまっています。年度によって分け方が違うので、ページの一覧で確かめてください。
もっと古い年度は「過去の試験結果等」から
過去の試験結果等のページには、令和7年から平成18年までの年度別ページと、旧試験(平成17年)のページが並んでいます。
当サイトでは、平成30年第Ⅰ回の問題PDFが今も開けることを確認しました。
令和3年は短答式が1回(5月)だけでした。令和2年の論文式は、11月に行われています。
公式の過去問でできること・できないこと
公式の過去問は、本番と同じ紙面で練習できるのが一番の強みです。
一方で、解説がないことと、古い年度の法令・基準が今と違うことには注意が必要です。
表4 公式の過去問でできること・できないこと
| 項目 | 公式の過去問 | 補足 |
|---|---|---|
| 本番と同じ問題・紙面 | できる | 答案用紙(マークシート)もPDFで公開 |
| 短答式の自己採点 | できる | 正解と問題ごとの配点が公表される |
| 合格基準との比較 | できる | 試験結果の概要に合格基準の得点比率が載る |
| 正解の理由を知る | できない | 解説はない。テキストや解説つきの教材で確かめる |
| 論文式の答案の採点 | できない | 模範解答はない。出題の趣旨と照らすだけ |
| 英語の問題の練習 | できない | 英語の出題は令和9年第Ⅰ回から |
解く前に知っておく短答式の形|4科目・500点
短答式は、企業法・管理会計論・監査論・財務会計論の4科目で、合計500点のマークシート方式です。
過去問は、本番と同じ時間を計って解くと、時間配分の練習にもなります。

表5 令和8年第Ⅱ回短答式の科目・時間・配点
| 科目 | 試験時間 | 問題数 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 企業法 | 50分 | 20問 | 各5点(100点) |
| 管理会計論 | 1時間15分 | 18問 | 問題1〜8は各5点、9〜18は各6点(100点) |
| 監査論 | 50分 | 20問 | 各5点(100点) |
| 財務会計論 | 2時間30分 | 35問 | 各5点または6点(200点) |
令和8年第Ⅱ回の合格者は、総点数の70%以上を取った人でした。
ただし、1科目でも満点の40%未満で、答案提出者の下位33%に当たる人と同じ得点に届かない場合は不合格です(この回は該当者なし)。
過去問を解いたら、合計点だけでなく、科目ごとの得点比率も書き出しておきます。
出典:公認会計士・監査審査会「令和8年公認会計士試験第Ⅱ回短答式試験の正解、満点及び配点」「試験結果の概要」、各科目の試験問題の表紙。
古い年度を解くときの注意|基準日・新しい基準・英語出題
法令・会計基準は、その回の基準日で出題されている
短答式は、回ごとに「いつ時点の法令・基準で解くか」が決まっています。
令和9年第Ⅰ回(12月13日)は、令和8年4月1日現在で施行・適用されているものが基準です。
古い年度の問題は、その後の改正で正解が変わっている場合があります。
新しい会計基準の問題は、最近の年度にしかない
令和8年第Ⅱ回の財務会計論には、2024年9月13日公表の「リースに関する会計基準」を使う問題が出ています。
このような新しい基準は、古い年度の過去問では練習できません。
古い年度を解くときは、論点ごとに今の基準と違わないかをテキストで確かめます。
英語の問題は、令和9年から
令和9年の短答式から、財務会計論・管理会計論・監査論の一部が英語で出題されます。
配点は3科目の合計で総点数の5〜6%程度、出題範囲の大枠は日本語の問題と同じとされています。
令和8年までの過去問に英語の問題はないので、日本語の問題で得点を固めるのが先です。
試験問題の誤り・誤記のお知らせが出ている年度もある
年度別ページには、「試験問題の誤りについて」「試験問題の誤記及びその取扱いについて」というお知らせが出ている回があります(例:令和4年第Ⅱ回短答式)。
その問題の扱いは、お知らせのPDFで確かめてから採点します。
出典:公認会計士・監査審査会「令和9年公認会計士試験短答式試験における英語による出題に係る配点の割合及び出題範囲について」(令和8年5月25日)、「令和9年公認会計士試験の施行及び実施日程について」、年度別の試験ページ。基準日は公認会計士試験2027の日程でも整理しています。
過去問だけで合格できる?
公式の過去問は、年2回の短答式と毎年の論文式があり、量は十分です。
ただし、解説がないことと、古い年度は法令・基準が今と違うことが弱点です。
「なぜその答えになるか」を説明できない問題が多いなら、解説つきの教材を併用したほうが早く伸びます。
表10 過去問に使う教材の比べ方
| 教材 | 強み | 弱み |
|---|---|---|
| 公式PDF(審査会) | 無料・本物の問題・短答の正解と配点つき | 解説なし・論文は模範解答なし・古い年度は改正に未対応 |
| 市販の過去問題集 | 解説つき・改正に合わせて改訂される | 収録する年数や科目に限りがある・有料 |
| 予備校の答練・模試 | 本試験に近い形で、最新の改正を反映した問題が解ける | 受講や申込みが必要・費用がかかる |
| 通信講座 | 解説講義・質問対応・論文の答案練習まで一続きで進められる | 費用がかかる・続けられる計画が必要 |
短答式は4科目、論文式は5科目あり、独学で全科目の解説を自分で集めるのは時間がかかります。
クレアールには短答式の受験経験者向けのコースがあります。中身はクレアール公認会計士の上級コースでまとめています。
過去問の回し方|第Ⅰ回(12月13日)と第Ⅱ回(5月23日)に向けて
令和9年の短答式は、第Ⅰ回が2026年12月13日(日)、第Ⅱ回が2027年5月23日(日)です。
第Ⅰ回の出願は9月17日で締め切られているので、これから出願する人は第Ⅱ回(出願2027年2月1日〜24日)が対象です。
表11 過去問を3周する進め方の例
| 周 | やること | ねらい |
|---|---|---|
| 1周目 | 科目ごとに解き、選択肢の一つずつに〇×と理由を書く | どの論点が分かっていないかを洗い出す |
| 2周目 | まちがえた問題と、理由を書けなかった選択肢だけを解き直す | 弱い論点をテキストに戻って埋める |
| 3周目 | 1回分を本番の時間割どおりに通しで解き、合格基準と比べる | 時間配分と、科目ごとの得点比率を確かめる |
第Ⅰ回を受ける人は、直近の回から3周目の通し演習を始め、試験の前の週は復習に回すのが基本です。
通し演習の日は、本番と同じく企業法から財務会計論までを1日で解くと、集中力の配分も確かめられます。
12月13日の当日の自己採点は、公認会計士 短答式の解答速報2026で手順をまとめています。
短答式の合格基準と合格率の推移|解いた回の難しさを知る
過去問の得点は、その回の難しさで変わります。
合格基準の得点比率は回ごとに決まり、直近6回は70%〜78%でした。

表12 短答式の結果(合格率は合格者数÷答案提出者数で当サイトが計算)
| 回 | 答案提出者数 | 合格者数 | 合格基準 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 令和6年 第Ⅰ回 | 12,100人 | 1,304人 | 75% | 10.8% |
| 令和6年 第Ⅱ回 | 11,003人 | 1,041人 | 78% | 9.5% |
| 令和7年 第Ⅰ回 | 12,336人 | 1,383人 | 72% | 11.2% |
| 令和7年 第Ⅱ回 | 11,127人 | 1,026人 | 72% | 9.2% |
| 令和8年 第Ⅰ回 | 12,533人 | 1,525人 | 75% | 12.2% |
| 令和8年 第Ⅱ回 | 11,102人 | 995人 | 70% | 9.0% |
令和8年第Ⅱ回の平均得点比率は、総合44.3%(財務会計論39.6%・管理会計論46.0%・監査論51.4%・企業法45.6%)でした。
基準が70%の回で平均が44.3%なので、過去問で合格基準を超えられるかを、回ごとの基準と比べて確かめます。
令和7年の論文式の合格点は52.2%、最終合格率は7.4%(出願者22,056人・最終合格者1,636人)でした。
合格率の詳しい推移は公認会計士の難易度、11月20日の論文式の発表は公認会計士試験の合格発表2026にまとめています。
出典:公認会計士・監査審査会「短答式試験の合格発表等について」(令和6年第Ⅰ回〜令和8年第Ⅱ回)の試験結果の概要、「令和7年公認会計士試験の合格発表の概要について」。
公認会計士試験の過去問に関するよくある質問
Q. 公認会計士試験の過去問は、無料で手に入りますか?
A. 手に入ります。公認会計士・監査審査会のサイトで、短答式・論文式の試験問題と答案用紙がPDFで公開されています。登録や料金は必要ありません。
Q. 短答式の正解は、どこで確認できますか?
A. 各回の「短答式試験の合格発表等について」のページにある「正解、満点及び配点」のPDFで確認できます。正解が出るのは合格発表の日で、試験の翌日に出るのは問題だけです。
Q. 論文式の模範解答は、公式サイトにありますか?
A. ありません。論文式は、合格発表の日に試験委員が作成した「出題の趣旨」が公表されます。答案の書き方は、出題の趣旨と照らして確かめます。
Q. 公式の過去問に解説は付いていますか?
A. 付いていません。短答式は正解の番号と配点だけです。なぜその答えになるかは、テキストや解説つきの問題集、講座の教材で確かめる必要があります。
Q. 令和9年から始まる英語の問題は、過去問で練習できますか?
A. 令和8年までの短答式は日本語だけなので、英語の問題は過去問にありません。審査会は、令和9年の英語の問題の配点を財務会計論・管理会計論・監査論の合計で総点数の5〜6%程度とし、出題範囲の大枠は日本語の問題と同じとしています。
Q. 短答式の問題冊子は持ち帰れますか?
A. 持ち帰れます。令和8年第Ⅱ回の問題冊子の注意事項に、試験終了後に持ち帰ることができると書かれています。自己採点のために、マークした番号を問題冊子にも書いておきます。
まとめ|公式の過去問を、本番の時間割で解く
- 過去問は、公認会計士・監査審査会のサイトで無料公開
- 短答式の正解は合格発表の日に「正解、満点及び配点」で出る
- 論文式は模範解答がなく、「出題の趣旨」だけが出る
- 古い年度は、基準日・新しい基準・英語出題の有無に注意
- 3周目は本番の時間割どおりに通しで解き、回ごとの合格基準と比べる
過去問は、手に入れることより、使い方で差がつきます。
まずは令和8年第Ⅱ回の1科目を印刷して、本番の時間で解いてみてください。
参考資料(公式)
- 公認会計士・監査審査会「過去の試験結果等」
- 同「令和8年試験について」
- 同「令和8年公認会計士試験第Ⅱ回短答式試験の試験問題及び答案用紙について」
- 同「令和8年公認会計士試験第Ⅱ回短答式試験の合格発表等について」
- 同「令和8年公認会計士試験論文式試験の試験問題及び答案用紙について」
- 同「令和7年公認会計士試験論文式試験『出題の趣旨』について」
- 同「令和9年公認会計士試験の施行及び実施日程について」
- 同「令和9年公認会計士試験短答式試験における英語による出題に係る配点の割合及び出題範囲について」
※リンクと数字は、2026年10月8日に上記の公式資料で確認した内容です。



